こんにちは、テレサです。
今回はカードナンバー40、ブル(※ブル=雄牛)です。
日本語版がまだ発行されていないDivine Animals Oracleですが、自分で翻訳したものをまとめて記述、引き続きです。1枚につき1記事にしています。今後もタイトルでわかるようにしていますのでチェックしてくださいね。
参考画像は小さめにしているので、あなたもお手元にカードをご用意ください。
じゃあさっそく、いくよー!
№40. Bull ~ブル~
【自己犠牲、殉ずる、がテーマ】
このカードの神話では、本質が隠され真の起源も研究者によって意見がまちまちなミトラ教にふれています。密教的な感じですね。
ミトラ教は儀式や儀礼なんかも階層構造だそうです。なんだか秘密結社みたいです。
洞窟の奥、少人数で雄牛を生贄として捧げ、ミトラス神を讃えていたとのこと。雄牛の血の犠牲は、より高い目的のために命を捨てることの象徴…
それは夜空に映し出されたペルセウス座と女神ルナの姿でもありました。
ミトラス神はローマの兵士にも人気がありました。当時の戦争は血なまぐさい真剣勝負。より大きな利益のために命がけで戦う人々にとって、雄牛の気高き血の犠牲はまさにピッタリな象徴と言えるでしょう。
古代文明の文献には雄牛が供物としていかに貴重で重要であったかが度々記されていて、雄牛の生贄は重要な儀式の一部でした。
ブックレットにはこう書いてあります。
価値のあるものはすべて、何かを犠牲にしなければいけません。
Divine Animals Oracle 付属のブックレット
殉教が良い選択であることはほとんどありません。
自分の部族を信頼するのは良いことです。
すべてがうまくいくと信じることです。
相互利益、そして自分よりも大きなものへ何かを捧げることは、力強い行為です。
ミトラス神の周りには尾を食う蛇であるウロボロスが描かれ、創造・死と再生の無限のサイクルを表しています。また平和と結びつきの象徴である今でいう「握手」はミトラ教に起源を持ち、教徒を見分ける合図だったとか。
↓の写真は『牡牛を屠るミトラス(2世紀ごろ)』
またブックレットでは、古代エジプトのアピスもまた、雄牛の代表的な例として言及しています。
アピスは豊穣の神といわれプタハ神と関連しています。
神への敬意を表すために、古代エジプトでは特定の本物の雄牛がアピスの雄牛とみなされ、地上のアピスの象徴として飼育されて特別な印をつけられ、大切にされました。
神聖なアピスの雄牛が亡くなると大規模な儀式や祭礼を執り行い、大きな悲しみに包まれたとのことです。その際には新たな後継者を見つける必要がありました。
神託を解釈するために前兆やサインを注意深く観察して探したそうです。
さて実際の動物は…非常に大きな去勢していない雄牛のことで、体重は1000キロにもなります。筋肉質で強く大きく、その多くはカーブした角があります。短気で気性が荒いイメージはそんな気質を持った乳牛種に限られています。
突進したり地面を踏んで威嚇する攻撃性が一般的に知られていますが、オオカミなどの脅威から人間を守ることもまた記録されているとのこと。
この動物は今-
絶滅に関して、どの牛種も特に気にする必要はありません。
生贄に捧げられたとか、悲しすぎる…!このカードを作った欧米のステイシーなら、雄牛と言えば生贄!とすっと連想されたのでしょうが、テレサには全然ピンときませんでしたよ…。貴重で重要な家畜としての雄牛。ミトラ教を信じた人々は下級市民だったと言われていますからどんなに大きな犠牲だったかと思います。それらを捧げてなお、期待できる神のご加護の大きさは計り知れませんね。
さて人物像としてこのカードを見るならば、もう明らかに「ゴツイ人」でしょう。大柄、筋肉ムキムキ、ガッチリ、ひたむきで、気が短い、不器用そう?スマートな感じはしませんね。なんとなく、想像できたでしょうか。
オラクルカードのメッセージとしては何かを犠牲にする勇気と、神に対する信頼。私たちの日本人の「無宗教」的な感覚からすれば実感しにくいですね、だからよくスピリチュアルで使われる「宇宙を信頼する」というとわかりやすいかもしれません。よく日本でも、願い事をして「甘いもの断ち」とか「お茶断ち」などの民間信仰のような習慣がありますよね。そこに関連づけてもよいかもしれませんね。